学資保険は子どもが何歳のときに加入すべき?ベストな加入時期とは

公開日:2023/02/15   最終更新日:2023/02/01


お子さまがいらっしゃる家庭が検討し始める保険といえば、学資保険。子どもの教育費に関する保険ですが、どのタイミングで加入した方がよいのか、悩まれる方も多いです。そこで学資保険に加入するメリットから、気になる保険料まで詳しく解説。ここからベストな加入タイミングを考えます。

学資保険に加入する人が多いのはなぜ?

そもそも学資保険とは何でしょうか。学資保険とは、生命保険会社が提供する、子どもの学費を貯めるための保険です。毎月決まった金額を払い、子どもが一定の年齢に達した時、満期学資金を受け取ることができます。

ただの貯金した場合と比べて、受け取る満期金の方が高くなるのがメリットです。また商品によっては、保証がつけられることも。保証を付けると、子どもや親が万が一、大きな病気を患ったり、亡くなったりしたとき、保険金を受け取ることができます。

では、なぜ学資保険を加入する人が多いのでしょうか。それには2つの理由があります。

1つは強制的に貯められることです。通常の貯金と別途教育費を貯めることは、管理上なかなか難しいです。その一方で、教育費はかなりの額がかかります。平成30年度に文部科学省が発表した「子供の学習費調査」によると、幼稚園から大学まですべて国公立の場合、1,000万円、すべて私立を選択した場合、2,000万円以上かかります。また習い事や塾に通ったり、部活動に励んだりさせたい親も多いでしょう。

もし本格的にやらせたい場合は、これ以上に資金が必要になります。学資保険を契約すれば、確実に教育費を貯めることができるでしょう。そして返戻率が100%以上に設定されている保険の場合、銀行に預金するよりも多く満期金を受け取ることができますよ。

もう1つの理由は、税制面での優遇です。学資保険の保険料は、所得控除の対象です。そのため、年末調整もしくは確定申告で申告すれば、節税することができます。満期金を受け取る時も条件を満たせば、控除を受けられます。

親の年齢で保険料は変わる?

学資保険を考える際、子どもの年齢だけを考えがちですが、契約者である親の年齢も重要です。契約者の年齢制限は商品や条件によって異なりますが、早い場合は30代後半、遅くても60代であることが多いです。これは契約者死亡時の保険料払込免除が関係しており、契約者の死亡率を考慮しています。加入が遅くなると、選べる商品が少なくなるだけでなく、積立期間の短縮により保険料が高くなったり、返戻率が低くなったりしてしまいます。

では子どもが0歳と7歳のときでは、どのくらい保険料が変わるのでしょうか。例として総額200万円受け取れて、保険料の支払いは17歳までの保険で考えてみます。子どもが0歳、父が30歳で加入した場合、月々の保険料は約9,000円になります。対して子どもが7歳、父が37歳で加入すると、月々の保険料は約1万6,000円かかります。

このように月々の保険料に大きな差が出るだけでなく、払い込む保険料の総額も前者のほうが安く済みます。そして学資保険は、妊娠中から加入できるものもあります。出産予定日から何日前という条件はありますが、早いうちから加入することで月々の保険料を抑えることは可能です。

学資保険の加入のベストなタイミングとは

以上を踏まえて、学資保険の加入タイミングはいつがよいのでしょうか。一般的な加入時期は、子どもが0歳のときです。やはり月々の保険料が安くなることが1番のメリットになります。出産まで待たず、妊娠中に加入するのも良い案です。出産直後は母子の看護はもちろん、事務手続きや親戚・友人への連絡・挨拶など、やるべきことが多く、時間の余裕がありません。それならば、比較的落ち着いている妊娠中にじっくり検討・加入手続きを済ませてしまうのもおすすめです。

では、子どもが成長してから加入する場合は、どのようにするのがよいでしょうか。まだ子どもが2、3歳であるならば、早めに加入しましょう。選ぶ際は給付回数が少ないものがお得です。節目ごとにこまめに受給した方が得に感じるかもしれませんが、実際は高校入学以降に受給するもののほうが、返戻率が高まります。

おすすめは高校卒業時。大学進学はとくにお金がかかる時期なので、この時期に受け取れると家計の助けとなるでしょう。多くの学資保険は、子どもの年齢制限が6〜7歳となっています。貯蓄性や返戻率を考えると、子どもが小学校入学までに学資保険を決めるのがベストです。

まとめ

学資保険の内容や年齢と保険料の関係、そして加入のタイミングについて解説しました。一口に学資保険といっても、保証の幅や受け取れる時期など、さまざまです。加入するなら早くても妊娠中、遅くても小学校入学までに決めましょう。記事を参考にして、年間の家計スケジュールやライフイベントも考慮しながら、家計と子どもの成長のために、ベストな商品を見つけてくださいね。

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