うつ病と診断されたら保険に加入できない?加入のハードルが低い保険はあるか解説
国民病ともいわれているのがうつ病であり、現在も多くの方を苦しめています。新型コロナウイルスの感染拡大で、さらにうつ病の割合は増えたといわれています。治療期間が長くなることでも知られており、保険のなかにうつ病でも加入可能なものはあるのか、保険加入後にうつ病になったら補償されるのか、と心配している方も多いでしょう。
うつ病でも加入できる保険はあるのか
うつ病と診断されたあとに保険に加入するのは非常に難しいです。しかし、なかには加入できる保険もあるので、諦める必要はありません。うつ病でも入れる保険を探す時に注目してほしいのが、入院保障です。
そもそも、うつ病は数か月では済まず、年単位の治療が必要になることも少なくありません。重度の鬱病になると入院が必要になることもあり、入院保障の有無は極めて重要です。
入院保障があったとしても、かりに短期間であると、日数上限を上回わることもあります。したがって、うつ病を含めた保険選びをしている場合は、入院日数の長さを条件に加えましょう。
通院保障も重要
前述したように、うつ病は治療期間が長いため、通院期間もおのずと長くなります。したがって、通院保障が手厚い保険だと大いに役立つでしょう。通院保障は保険の種類によって条件があり、入院が関与してなければ通院保証してもらえないものもあるので、注意してください。
就業不能保障がついている保険がおすすめ
うつ病でも軽度であれば、仕事を続けながらでも治療を続けられるでしょう。しかし、中程度から重度の鬱病になると、一定期間仕事に就けないことも考えられます。
そのような場合に役立ってくれるのが、就業不能保障です。仕事ができなくなった時に補償されるので、もしもの時に助かる保障です。
ただ、なかには精神疾患を除外するとしている保険もあるため、条件面は確認しておく必要があるでしょう。
うつ病でも加入できる保険とは?
うつ病でも加入できる保険としては、がん保険、無告知型(無選択型)の生命・医療保険、引受基準緩和型の生命・医療保険があります。
たとえば、引受基準緩和型の生命・医療保険は、一般的な保険に比べて告知項目が少ないです。過去の病歴についても基準が緩めなので、うつ病でも加入できる可能性が高いのです。
がん保険については、そもそもうつ病とがんの因果関係はないとされています。したがって、うつ病でもがん保険は比較的加入しやすいです。
保険の加入後にうつ病になったら
保険加入前にうつ病を診断されると、前述したように加入できる保険は限られてしまいます。しかし、保険に加入したあとにうつ病と診断された場合の影響はありません。「うつ病になった」と保険会社に申告する義務もないのです。
うつ病になってからでも、加入中の保険の保証はそのまま継続されるのが一般的であり、うつ病を理由に契約を解除されることもありません。
更新時に告知義務はある?
更新時でも告知義務はありません。したがって、保障をそのまま継続できます。ただ、問題となるのは保険を見直しケースであり、見直しは新規加入と同じ扱いになるため、うつ病を告知しなければなりません。
加入後にうつ病と診断された場合は、なるべく見直しをせずに保険を継続するのがおすすめです。
うつ病で働けなくなった場合も保険で補償されるケースあり
すでに加入している保険に生活費を補償する特約などがついていれば、うつ病も対象となります。うつ病も重くなれば、仕事の継続は難しくなるでしょう。休業期間が数か月や1年程度になる事も考えられます。
その間の生活費を心配するわけですが、保険のなかには、休業補償が充実しているものもあります。もしも、そのような保険に加入していれば、生活費の心配はなくなるはずです。
公的医療制度を活用して治療に専念しよう
うつ病になった際に助けてくれるのは、保険だけではありません。公的支援制度として、「自立支援医療」と「重度心身障害者医療費助成制度」を利用する手もあります。
自立支援医療
自立支援医療制度とは、心身の障害に関する医療における医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。
通院や投薬にかかった自己負担額の一部を支援するものなので、医療費の負担が軽くなります。
重度心身障害者医療費助成制度
重度心身障害者医療費助成制度とは、障害がある方とその家族の経済的負担を軽減するため、医療機関を受診した場合の医療費の一部負担金を県と市町村で助成する制度です。
精神障害者保健福祉手帳1級の交付を受けている方などの条件をクリアしていると対象になります。
他の公的支援制度も活用しよう
活費を支援する「傷病手当金」や「障害年金」を活用するのもおすすめで、税金が安くなる「障害者控除」「特別障害者控除」などの制度も活用してみてください。
まとめ
うつ病と診断されても保険に加入することは可能ですが、難しいことは事実です。ただ、うつ病の発症が加入後であれば、契約解除されることは基本的にありません。更新時にも告知義務はないので、保険を継続できます。うつ病になった場合は、公的医療制度を活用して治療に専念するものおすすめです。「自立支援医療」と「重度心身障害者医療費助成制度」の活用も検討しましょう。